50代女性 O・Uさん 大阪府在住 税理士法人 役員
投資の話は「これから何に投資するか」に偏りがちですが、本当に効果が大きいのは「既に動いているお金の整理」です。今回ご紹介するOさんの事例は、まさにその好例。海外養老保険・変額プランへの新規投資だけでなく、家計に眠っていた1993年加入の「お宝保険」の温存、不要な生保の整理(月4万円削減)、800万円の3分散運用——という総合的な資産再構築のプロセスを解説します。
この記事でわかること
- 1993年加入の個人年金が「お宝保険」と評価される理由
- 家計の保険を見直して月4万円のキャッシュフローを生む手順
- 800万円を3商品に分散する具体的なポートフォリオ構成
- 「期間・通貨・投資先」の3軸分散という考え方
Oさんの当初の資産状況
| 項目 |
内容 |
| 投資経験 |
ほぼなし(個人年金保険による貯蓄のみ) |
| 保有していた事業投資 |
ドバイ事業投資 |
| 保有していた保険 |
住友生命「個人年金保険」(1993年加入)、その他生保複数 |
| 事前準備 |
オンラインサロンで数ヶ月の学習+4月セミナー参加 |
Oさんの特徴は、貯蓄習慣はあるものの「投資としての運用」はほぼ未経験だったこと。そして家計に複数の保険商品が混在し、全体像が整理されていない状態でした。
最初に発見された「お宝保険」
3者面談(Nさん・野村さん・Oさん)で家計の中身を一つひとつ点検していった際、最初に光ったのが住友生命の個人年金保険(1993年加入)でした。
「これ絶対に辞めないでください!いわゆるお宝保険ってやつで円建てでもリターンが2.4倍ぐらいになるので、今ではありえないぐらいいい商品です!」
1990年代前半に加入した個人年金保険の多くは、当時の高い予定利率(5%前後)で設計されており、現在の同種商品とは比較にならない返戻率を持つことがあります。これを通称「お宝保険」と呼びます。
| 項目 |
内容 |
| 加入年 |
1993年 |
| 運用通貨 |
日本円 |
| 満期時リターン |
円建てで約2.4倍 |
| 受給予定 |
3年後から10年間、年間約70万円 |
家計の保険を見直すとき、闇雲に「古いものから解約」では損をします。「残すべきお宝」と「整理すべき非効率な保険」を切り分ける視点が必要です。
不要な保険の整理——月4万円のキャッシュフロー創出
住友生命の個人年金は温存しつつ、残りの保険を一つひとつヒアリングと整理。結果、Oさん夫婦合わせて月額約4万円の保険料を削減できることが判明しました。
年間に換算すれば約48万円。これは「投資を始める前に確保しておくべきキャッシュ」として、極めて大きな数字です。
このうち円建てでインフレ負けしていた個人年金保険は解約し、解約返戻金を一括投資の原資に組み入れる方針となりました。
捻出された資金の全体像
| 区分 |
金額 |
用途 |
| 余剰資金+個人年金解約返戻金 |
約800万円 |
一括投資の原資 |
| 保険整理による月額削減 |
約4万円/月 |
積立投資の原資 |
| 緊急予備資金 |
約200万円 |
追加投資原資 or 予備資金としてプール |
800万円を3つに分散——期間・通貨・投資先の3軸分散
捻出された800万円を、Oさんは1つの商品に集中せず3つに分散しました。その設計思想がこちらです。
| 投資先 |
カテゴリー |
期待利回り |
役割 |
| ドバイ事業投資 |
実物事業 |
20%前後 |
高リターン狙い(短期〜中期) |
| 海外養老保険 |
元本確保型・中長期 |
15年で200%、20年で300% |
中長期の守りの資産 |
| 国内ヘッジファンド |
絶対収益型 |
5〜10%前後 |
市場下落局面でも収益狙い |
この構成は、次の3軸で分散が効いています。
- 期間分散:短期収益(ドバイ)/中長期(ヘッジファンド)/長期(養老保険)
- 通貨分散:ドル建て(ドバイ・養老保険)/円建て(ヘッジファンド)
- 投資先分散:実物事業/元本確保型保険/金融市場運用
積立投資側——変額プラン25年契約
一方、保険整理で捻出した毎月のキャッシュフロー+αは、長期積立として変額プランに振り向けました。
| 商品名 |
運用会社 |
月額 |
期間 |
| 変額プラン |
R社 |
50,000円 |
20年 |
| 海外養老保険 |
C社 |
USD 12,600 |
全期前納 |
なお、今回の変額プラン契約は5月末の販売停止前の駆け込み加入でした。Oさんも数日での判断を求められましたが、事前のサロン学習+セミナー受講で方針が固まっていたため、月末ぎりぎりで滑り込み加入となりました。
担当アドバイザーの解説
本事例から学べる4つのポイント
1. 古い保険は「解約」より「鑑定」を先に
1990年代の高予定利率時代に加入した保険には「お宝保険」が紛れている可能性があります。一律に整理する前に、商品ごとの返戻率を必ず確認しましょう。
2. 家計の保険整理が最強の資金捻出術
「投資する資金がない」と感じる方の多くは、保険料に過剰な支出があります。冷静に整理することで、月数万円単位のキャッシュフローが生まれることは珍しくありません。
3. 分散投資は「商品の数」ではなく「軸の数」
同じ性質の商品を3つ持っても分散にはなりません。期間・通貨・投資先という3軸で性質の異なる商品を組み合わせることで、真の分散効果が生まれます。
4. 緊急予備資金は必ず確保する
Oさんは800万円を全額投資に回さず、約200万円を予備資金としてプールされました。これは投資の鉄則であり、突発的なライフイベントへの備えとして必須です。
こんな方におすすめの相談です
- 1990年代に加入した個人年金・終身保険を保有している方
- 複数の生保に加入していて、全体像が把握しきれていない方
- まとまった資金の運用先を、複数商品に分散したい方
- 家計全体を俯瞰して資産設計を見直したい方
- 新規投資を始める前に、既存資産の最適化を検討したい方
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