メリット3 ドルコスト平均法による運用リスク分散
3つ目のメリットは、ドルコスト平均法による資金の分散運用です。
「下落相場でリターンが狙える投資法!」
オフショア積立投資では、毎月一定額を積み立てる投資方法のため、この「ドルコスト平均法」によって運用されることになります。
15年~30年間という長期に渡り、毎月決まった金額の積立てを契約期間中ずっと行いますので、市場価格の騰落リスクを平均化することができます。欧米では、「セイビングプラン(年金プラン)」と呼ばれ、多用されているポピュラーな投資法です。
具体的には、積立額が毎月5万円であれば、その時の銘柄の価格で購入できる口数分(ユニット数)を購入することになります。
高値の際は購入口数(ユニット数)が少なくなりますが、安値の時には購入できる口数(ユニット数)が多くなり、結果として平均購入単価を引き下げることが可能となるのです。
ドルコスト平均法の投資例
「投資」は一般的に、買った値段よりも「上昇」しなければ利益を出ません。
例えば、100万円で株や証券などを購入(一時投資)した場合、100万円よりも価格が上がれば「利益」が得られ、下がれば「損失」が出る。ということになります。
しかし、「ドルコスト平均法」による”積立投資”の場合は、どうでしょうか。
相場は、常に上がり続けたり下がり続けることはありません。上がったり、下がったりを繰り返して推移します。
たとえ1年間上がり続けている相場でも、1ヶ月単位で見れば下降しているポイントが何度もあります。
では、5年間における次の3つのパターンで一番利益が出るのは何番でしょうか?
当然、1番(上昇相場)、2番(上下相場)、3番(下降相場)の順と思われるかもしれませんが、実際にシミュレーションしてみましょう。
① 上昇相場(下落せずに上昇し続けた)
積立額 :¥250,000
購入ユニット数:2,113
最終資産額 :¥3,556

② 上下相場(一旦下降し、最後に元の値段に戻る)
積立額 :¥250,000
購入ユニット数:3,666
最終資産額 :¥366,667

③ 下降相場(下降し続け、最終年度に50%値を戻す相場)
積立額 :¥250,000
購入ユニット数:9,964
最終資産額 :¥398,571

3つのパターンの収支は次のようになります。
① 上昇相場(下落せずに上昇し続ける相場): ¥3,556
② 上下相場(一旦下降し、半年後に元の値段に戻る相場): ¥116,666
③ 下降相場(下降し続け、最終年度に50%値を戻す相場): ¥148,571
一見、1番の「上層相場」のパターンが一番リターンが大きいように思えますが、実際に一番利益が大きいのは、3番の「下降相場」になります。
ではなぜ、ドルコスト平均法は下降相場でも利益が出せるのでしょうか?
ポイントは、相場が下がっているときでも、一定額を投資し続けることにあります。
これによって、相場が安くなればなるほど、購入口数をたくさん保有することができるため、相場が少し上昇しただけで、安く購入した口数が利益を稼ぐことができ、それまでのマイナスを補い、且つ高い利益を得ることができるのです。
ですから大きく相場が大きく下がれば下がるほど、投資を見合わせるタイミングに見えますが、ドルコスト平均法では、一定額を投資し続けることで市況が回復した際に、下がった以上に大きなリターンを得ることができるため、逆に投資のチャンスと言えるのです。
また、「ドルコスト平均法」は「欲と恐れ」を回避できる投資法とも言われています。
積立投資では、20年~30年と長期間で積立てを行いますので、どんなに優秀なトレーダーでも、一時投資のやり方で長期間においてリターンを出すのは難しいでしょう。
FXや株をやっている方なら経験があると思いますが、人の心理として、相場が上昇トレンドであれば、勢いに乗って「もっと儲けよう」という欲がでてしまい高値で買ってしまいます。
下降トレンドでは、まだまだ相場が下がるかもしれない。という不安や恐怖心が、せっかくの投資のチャンスを見送ってしまいがちです。「もっと儲けたい」「損はしたくない」という欲や恐怖心が、判断を狂わせてしまうのです。
「ドルコスト平均法」は、「欲と恐れ」に振り回されずに投資することができ、精神的にも実務的にもたいへん有効な手段となります。
「毎月決まった額をコツコツと長期積立てする!」
というルールのもと、欲や恐怖心に関係なく安定した資産運用が可能になり運用リスクを抑えることができるのです。