経営者・法人向け 2025年版

海外生命保険を使った相続・事業承継対策の実例
【経営者向け2025年版】

中小企業オーナーの相続では、自社株・不動産への資産集中が大きな問題になります。海外終身保険の死亡保険金を活用した相続税納税資金の確保と、次世代への資産移転の仕組みを解説します。

最終更新:2026年7月 相談実績:350件以上

1. 中小企業オーナーの相続問題:自社株・不動産への偏り

多くの中小企業オーナーの財産は自社株・不動産・預金に偏っています。相続時には以下の問題が生じやすいです。

中小企業オーナーの相続でよくある問題
  • 流動性の低さ:自社株・不動産は換金しにくいのに相続税は現金で納付が必要
  • 株式評価の高さ:事業が好調な会社の株式評価額は相続税評価が高くなりやすい
  • 分割の困難さ:自社株を複数の相続人に分割すると、経営権が分散するリスク
  • 納税資金不足:相続税の納付期限(10ヶ月以内)に現金が用意できない

2. 海外終身保険が相続対策に使われる理由

海外終身保険の相続活用3つのポイント
  • 受取人指定による直接移転:死亡保険金は受取人の固有財産として受け取ることができ、遺産分割の対象外になるケースがあります
  • 高い死亡保険金:債券ベース型終身保険は時間とともに死亡保障も増加。40年後に保険料の7倍以上の死亡保険金になる事例も
  • 流動資産の確保:自社株・不動産に偏った資産構成に、USD建て保険金という流動性の高い資産を加えることで、相続税の納税資金を確保

国内生命保険との違い

比較項目日本の終身保険海外終身保険
20年後の返戻率100〜110%147%(債券型事例)
40年後の返戻率120〜130%424%(債券型事例)
法定相続人の非課税枠500万円×法定相続人数500万円×法定相続人数(同じ)
通貨USD(為替リスクあり)

3. 生命保険非課税枠の活用

日本では、生命保険の死亡保険金に対して「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が設けられています。海外終身保険も対象です。

非課税枠の計算例
法定相続人数非課税枠の合計税率20%の場合の節税効果
2名1,000万円約200万円の相続税を節税
3名1,500万円約300万円の相続税を節税
4名2,000万円約400万円の相続税を節税

4. 事業承継での活用パターン

オーナー個人名義で海外終身保険に加入
被保険者:オーナー、受取人:後継者(次期社長・子供等)として設計
長期間にわたって保険料を支払い続ける
死亡保険金が時間とともに増加。40年後には払込保険料の7倍以上になる事例も
万一の際、後継者が死亡保険金を受け取る
相続税納税資金として活用。生命保険非課税枠内は非課税で受取可能
相続税を現金で納付(分割払いや物納を回避)
自社株・不動産を売却しなくても、保険金で相続税を納付できる体制が整う

5. 注意点

必ず専門家と相談してください
  • 海外終身保険の保険料は個人の所得控除対象外(国内生命保険とは扱いが異なる場合)
  • USD建てのため、受取時に円高が進んでいると円換算での受取額が減少
  • 死亡保険金の受取人設計・相続税評価の方法は、相続専門の税理士への確認が必須
  • 相続対策としての活用には長期保有が前提。途中解約は大きな損失が発生

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